• 3つの動画から見るスタイルの違い
  • 引き算の美
  • まずは最後まで

※「アニメーションワークショップ(2013) 各週の内容」をすべて見るにはこちら

※茶色の文章はクラス中に言われたことではなく、編集時に追記したものです

■3つの動画から見るスタイルの違い

(あくまでも小島さんの個人的な意見です。)

このリールの段階では・・

動画1:
つけようと思えばだれでも出来る動き。テクニカル的にあまり難しくないアニメーション。
スタイルの方向性としては、極端にカートゥーンにいきすぎてる。

動画2:
良いバランスをとってる。ボディアクションがあったほうが就職的に良い。
しかし、Actingばかりになっていて、卒業してすぐに仕事が取れるかというと難しい。

動画3:
3つ送った動画の内、動画3 が一番いいと思ってる。一番最初のは悪い例として。
Camiloさん(動画2)は現実側に寄り気味。Fight Scene(動画1)は良い感じ。

スタイルで目指すのは2番目と3番目の中間よりもちょっと現実寄りくらい。

アニメーションのトレンドは変わる。業界の”現実とカートゥーンのバランス”のトレンドも変わる。BlueSkyはトゥーン寄り。

Jaisさん(動画1) はCamiloさん(動画2)  のようなアニメーションはできない。
逆にCamiloさんは、時間はかかるかもしれないけどJaisさんのような動きは出来る。

良いバランスを心がける。自分のために。

■提出した動画

動画は , キーもしくは . キーでコマ送りすることができます。

●JuiceBox(大畑)-> 動画のDLはこちら


・アイディア良。
・ピタッとくっつくのが欲しい。
・カギ状の形をしっかり見せる。→刺さってる感を出す

・ぶつかったときのインパクトが感じられない。ピタッと止まって良い。
・頂点でスペーシングが減速している。→インパクトがあるところはカーブはスムーズにする必要はない。

・見せたいところにフレームを使う。
・初めの助走が長い、1ステップ削る。
・ビタンと張り付く>硬直>ずれ落ちる。

・粘着質のが見えてもいいかも。
・ずりずり落ちてもいいかも。
・現実より過ぎる。

・上から落ちてきたところでくっついても面白いかも。何がエンターテインメントかという話になるが、そのほうがコミカルになると思う。
・もっとスペーシングにバリエーションを!

・最期のバランス建てなおすところはいらない。

・バネの上にのるとこ。もう1f増やしてもいいかも。

・引き算の美。何を削れるか。(詳しくは後半に書きました)

●JuiceBox(太田さん)

・アイデア良。
・アニメーションの部分がかけてる。
・タイミングとスペーシングが活用されていない

・ジャンプ。毎回同じタイミングで飛んでる。スペーシングもイーブンな感じがする。
イーズイン、イーズアウトを入れる。
・下の角は良い感じに見えるが、上の手前の角の位置がコンスタント。

・ボールを落とす所を見せたい。集中させたい。どうするか?
ボールの位置を下げる。ジャンプしないでボールをはじく。スイングするだけで当たるように。往復。ある程度勢いをつけてビシバシバシという感じで。

・落とそうとているスペーシングも必要。勢いをつけて、落とそうとしているところを見せれるように。

・ジャンプは最後にとっておく。はじめは弾くことに専念。
・フレームに余裕が出来るので、54fあたりで後ろに下がる距離をもう少し大きくする余裕ができる。
・下がるスピードもコンスタントに。スペーシングでメリハリをつける。

・最後のジャンプを見せたいのに、今のだと「跳ぶぞ!」っていうのがわからない。
観客は見逃してしまう。

・初めの部分を削る→見せたいところにフレームを費やす。
・何を見せたいのか考える。ソレ以外の部分を削る。
→これが今回の課題で一番言いたかったこと。

・ボールが当たるのをもう少しハードに。
・あたってすぐ落ちるのを一瞬で済ます感じに。
・当たった時がゆっくりすぎる 62,63,64fあたりとか。もっと、一瞬で、ビシっと!

・技術的な部分で苦労している。
4点接地ならまかせろ!というくらいまでに、何回も何回もテストしてみる。

●JuiceBox(東郷さん)


・綺麗に出来てる
・バックしている間が長い。30fも使うのはもったいない。もっと落ちるところに気をつける

・落ちる所、ひかっかってる感じを出す。U字、V字になるくらいに曲げる

・テンポ。もうちょっと誇張よりに。今は現実よりすぎ。鉄棒に飛びつく前に長い間空中にいてもいい。

・今まで勉強まで勉強してきたことと違うこと言ってるから混乱するかもしれないけど、見て楽しいか、面白いショットかを考えた上でなら、誇張入れるのも有り。
・もうちょっと長く鉄棒につかまってていいかも。あと1, 2fくらいは体はストローに捕まってていい。で、もうちょっと豪快に落ちたり。

・最後にピタッと止まるのも気になる。少し回転させつつ滑ったり、カタンカタンと少し跳ねてるのもよい。

・構図。ステージング。一番見せたい着地が見切れてるのは致命的。

・技術的なことにいっぱいいっぱいになっちゃってるような感じがする。
・はじめの方の動きをうまく付けたいのはわかるけど、まずは最後まで作らないと。

(東郷の見解)
一週目は悪かった点しかありません。

根底としてヘッドターン、ジュースボックス1週目は、課題を出さなきゃという意識になってしまい全く楽しめていなかった。

お題には時間がかからなかった。というよりまさかの小島さんとネタ被り。1週目は自分の悪い癖が出てしまった。
完成イメージは自分の頭の中にあったためキーポーズを付けずに最初から詰めれるだけ詰めてしまったため時間がなくなってしまった。

このワークショップ通して言われたことだが「東郷くんはアニメーションの出来より時間の使い方に問題がある。プロ意識が低い」と言われた。

あとアニメーションを冷静に見れていない。(よっしゃ!これでいいじゃん!と思ったら全然ダメだった)

*反省点としては
1.一旦全体ができて満足しても見直す時間をもっと多く作ること。
2.時間の使い方をもっと考える。見直す。
3.もっと楽しむ。所詮やらされているという感覚では得るものはあるが、さほど上達しない(個人見解)

●JuiceBox(栗木さん)

・アイディアすごく良い。面白い。
・肘だけで上がったる感じになってる。ずっと縦にまっすぐに見えてる。
くっついてる方の腕をもっと曲げて良い。そしたらもっと上に上がってるように見える

・軸が1軸だけの動きに見える。ツイストの動きを入れる。

・落ちた後も少し角度を付けたり。今は壁沿いにパーフェクトに止まってる。
着地する60まではいいが、そのあとに少し回転。もうすこしカタカタ、とバウンスしながらずれる感じ。

・今までは、誇張し過ぎ!と言っていたが、今回はボックスであるがゆえにそれがうまく働いて良くなった。

●他の参加者が言われていたこと

・一般人が見て面白いなと思うのは重要。

■引き算の美

何を削れるか。足し算はだれでも出来る。絵とか彫刻でも。

引き算は難しい。怖いし、誰もやろうとしない。
本当に引き算ができなくなった状態が、エッセンスだけが詰まったスマートな状態。
シンプルだけど洗練された線。

どれだけ引き算していけるか。これが今回の課題で言いたかったこと。
エッセンスだけが固まってる状態。それがアピールに繋がる。

引き算!引き算!引き算!2Dのディズニー・アニメを見ると勉強になる。

■まずは最後まで

2周目でファイナルまで持って行くには、1周目で最後まで完結していないといけない。アイデアとして評価できない。ラフにやっていいから最後までやり遂げる。

まずアイデアとして「こういうことがしたい」ということを表現しないとだめ。

プロとしてやるなら最後のオチまで先に作るべき。まずは最後まで。

■その他

・モデル切り替えは自分はしばらくしてない。実際の仕事ではしない。
(モデル切り替え→1fで表示/非表示を切り替え、モデルをすり替えることです。手に持つまではアセットA1だけど、手に持ってからはアセットA2に切り替える。というような感じです。)

レンダリングの人達が不満を言う。モーションブラーの問題が発生する。(アセット2つ読み込むと重いというのもあるが・・)

・Gobelins のショートフィルム。
みんなアニメーション、画面構成、色。全部うまい

・オイラー回転してる=ジンバルに関わってる。
Subコントローラーが挟まってるリグは良いリグ。

-Parent (親) >Sub>Child (子)
Parent (親) がロックされてもSub (子)で回転させることができる。Rotate Orderで解決しなくても、この方法で逃げることもできる

ちゃんとしたリグはこういう多段構成になってるはず。逃がせるようになってるはず。

あともう1つ解決方法・・1フレームずつ打つ!
原理上、どんなにリグがダメでも1フレームずつ打てばアニメーションは出来る。アニメーターは言い訳できない。

■参加者からの質問

Q. Gesture DrawingとLife Drawing, Figure Drawingの違いは?

A. Gesture Drawing = ジェスチャー
個々の体の関節がどこにあるか、どっちに体重が寄ってるか、カーブ、収縮。
そういうのを短時間で掴み取る。2,3分で描いたりする。

Life DrawingとFigure Drawingはほとんど似てるが・・
Life Drawingは20分とか掛ける。ジェスチャー+筋肉。たるみ、太ってて重そうというのを出す。

物としてのマテリアルの属性。りんごがりんごっぽい表面をしてる、というのを出すこと。

■次回までの課題

Juicebox課題修正