• Secondary Action
  • Cliche:クリシェー/Generic vs ユニーク/Specific
  • 観客が楽しめなければ意味はない
  • 「ブロッキング=簡素」ではない
  • 面白いものライブラリ

※「アニメーションワークショップ(2013) 各週の内容」をすべて見るにはこちら

シンガポール在住のアニメーター小島淳嗣氏によって2013年に開催されたアニメーションワークショップの内容を許可を得てまとめています。

※茶色の文章はクラス中に言われたことではなく、編集時に追記したものです

■提出した動画

動画は , キーもしくは . キーでコマ送りすることができます。

●StandUp(大畑)-> 動画のDLはこちら

・良かった。見せたいことを全部見せれてる。

・タイミング。立ち上がるタイミングが均一。
・苦労してる感じを出す。

・装飾が何もない。

・殴られたなら、この後殴り返すのか?そこら辺どんどん見せていく。

・ユニークな作品になる。冗長に伸びるのはよくない。

・怒ってる表情などを付ける。

・最後のポーズがちょっと静か過ぎる。パンチの体制になる?

・25fの肩。ツイストが入っているのが良い。

・ひざまずきのアニメーションは一番むずかしい。膝ロックがないなら、スケールで対応するしかないかも。

・構図は良い。ポーズが見やすい。

●StandUp(太田さん)

・どういうことをしているのか?どういう感情?
(太田さん)考え事してて、よしやるぞ!というとこを表現したかった。

・タイミングの取り方が問題。全部がイーブン。

・今の感じだと考えてるふうに見えないので、そこにフレームを使う。ただ、長くなり過ぎないように。
・「よし、決め」という部分も短い。見えない。

・アイディアが多い・・考えるのはいらない。「よし」というとこと、「立ち上がる」とこだけでOK

・立ち上がるときのバリエーションが少ない。1軸だけに見える。

・ポーズが弱い。片方に寄せるだけでだいぶ変わる。
今は単調なポーズ。絵としてポーズを考えてほしい。
栗木くんの見ると良い。ポーズはすごくいいので参考に。

・座ってるポーズは栗木くんとおなじ。これがクリシェ―ということ。
(※クリシェーについては後半に詳細を書きました。)

・手を合わせるのは難しそう。どうしてもやりたいというわけでなければ、辞めたほうが良さそう

・このキャラ。見た目的にカクカクしてるのが気になる

●StandUp(東郷さん)

(後日追加予定)

・回るのは面白いけど、時間的に無理かな・・?
時間的+フレーム数的にもきつそう。最終的に、これで良かったと思う。

・サスペンション動いたら面白いと思う。
ローラー付いてるから、スライドすると面白いと思う。

・このキャラがなんで立つのかを見せるのに注力。

・時間が30分しかなくても、これよりも良い物は出来る。
自分の中で、ブロッキングが何のためにあるのか考えてもらいたい。

・カクカクでも不完全でもいいのでショットでやりたいことを伝えないといけない。
そうしないと2週間方向性が決まらない。

ブロッキングだからこそ、ショットで必要なことを抜き出してそれを絵にしないといけない。

・装飾をつける。Normanはデコレーションが柔軟に出来るキャラ。

・IK/FKの切り替えはなくしたほうが良い。費用対効果。このアニメーションの場合、IKの部分は少ない。
IK/FK切り替えは大変。できるだけなくしたほうが良い。

・腕と頭はワールドスペースのFKでやることが多い→リテイクに強い。
ローカルで付けると体の修正が入ると全部動いちゃう。

・みんなに言えることだけど、フェイシャルに集中しなくて良い。
3ポーズくらいで良い。表情が見えれば。

・スタンドアップのところに注力。

●StandUp(栗木さん)-> 動画のDLはこちら


・コントラポストが出来てる。
ポージングはいいけど、味気ない。

・キャラ作りをする。GenericではなくSpecificityに。
ClicheからUniqueなものに。

・装飾がないことによって(+まゆげの形も変わってない)主張がない状態になってる。装飾も入れてほしい。

・なぜ立ち上がるのか?
この椅子は現実世界では中々見ないものなので、どういった状況なのかわかりにくい。

・ある特定の立ち上がり方をするには理由があるので、それを説明する背景、絵などが必要。
それが差別化。他の人とは違うアニメーションになる。

・Generic Walk Cycleというのをやるが、Genericというのはない。
誰が動いてもみんな違う動きになる

・実践ではGenericな動きなどない!
メカニクスを学ぶという点ではいいけど、実戦向きではない。

・個性を付ける。差別化をする

・このキャラはどこかで見たことがある。立ち上がりもどこかで見たことがある。
これを良くしてっても、栗木くんのプラスにならない。

・立ち上がる理由を付けて、それをサポートする装飾をする。

・最後のポーズがいいと言ったが、なぜこのポーズになるのか、ということがこの段階じゃまだ分かってない。

・近づいてきた人に大して威圧的なところを見せようとしたと言っていたが・・
この人が何を考えているのかを表現して欲しい。アイディアを変えてもOK.

・ブロッキングでステップキーにするのは、技術的なところを隠せるところも良い点。

●StandUp(黒澤さん) -> 動画のDLはこちら

・ワイヤーをなくす。エンターテイメントとして見せるという考え。
今まではよかったけど、これからは見せ方の話に変わってくる。

・装飾も出来る範囲で。色だけでも良いので。

・もっとアイディアを煮詰める、蒸留する。このキャラについてもっと考えて進める。

・お腹を大きくしたほうが面白いかも。もっと当たってるのが分かるように。構図も考える。
・立ち上がりもジェネリックな感じになってる。

・キャラが何を考えてるのかわからない。

・Cliche(クリシェー)。
・あまり見たことのないアニメーションを心がける。
・見せ方でもっと面白い感じにできるはずなのでそこを意識。

・足がもうちょっと動いていいかなと思った。
そういうとこもブロッキングでやっておいたほうがいいとこ。大分イメージが変わる

・机はスライドじゃなくてバウンスするほうがわかりやすいかも。

・お腹出てるキャラが背中曲げてる状態から立ち上がるのは大変。

・タイミングとか、もうちょっと冒険してもいいかも。
・もっとコミカルな感じを試してみてもいいかも。

●全員に対して言っていたこと&他の参加者が言われていたこと

・誰か一人コスチュームつけてくると思ったけど、みんなグレーの質感だったね・・
・話を伝えるのに最低限必要なもの、ストーリーを助ける意味で装飾も気を使う。

・アニメーションはエンターテイメント。観客が楽しめなければ意味ない。

・体格も動きに関係がある。

・2週だから中途半端でいいというわけではない。
最後の週はポリッシュ。アイディアうまく行ってない人はやり直しか・・。

2周目で恥ずかしくないくらいに。

■ Secondary Action

アニメーションの経験が長い人でも間違える。フォロースルーと間違えられることが多い。

広義な意味。「メインのアクション」をサポートする動き。

手がちょっとずつ動く動きがあることで、そのキャラが何を考えてるのか表現したりする、など。

喋ってる時に机を指でとんとんしたり。
単純にダイアログを伝えるだけでなく、メインではない動きでサポートする。

立ち上がりでなにがセカンダリになるか・・は今は思いつかない。
けど、装飾しキャラが出来上がってくると必然的にセカンダリアクションを入れれる。そこが欲しい。

そうすればクリシェから離れられる。ユニークさを表現することができる。
うまくできれば他と差別化できる良いアニメーションになっていく。

12の原則。
人体のキャラになってきたら、どこにでも入れる機会がある。

■Cliche:クリシェー

どこかで見たこと有るような、やり尽くされたアイディア。
ステレオタイプ。どこかで見るであろう物。ジェネリックすぎるということ。

クリシェーは嫌われる傾向にある。新鮮味に欠ける。使い古されたアイディアは避ける。

ポーズでもクリシェーという。

■「ブロッキング=簡素」ではない

ブロッキングだから簡素でいいという話ではない。
ブロッキングだからこそ、ショットで必要なことを抜き出してそれを絵にしないといけない。

■面白いものライブラリ

面白いもののライブラリ自分で作る。

いろんな人のデモリール溜めておくなど。絵的なものも。
すぐに見れれば活用できる。

フェイシャル。自分で作ったスナップ。手のポーズなど。

バグズ・ライフの悪役バッタのウォークサイクルのカーブの画像とか。

タイミングが面白いな、というアニメーションも取ってる。

■Weighted Tangent

カーブのハンドルにウェイトを付けること。

Pixar的な方法はWeightedを重視する。
キーが少なくて済むので修正がしやすい。

WeightedかNon-weightは好き嫌いある。
実践ではNon-Weightの方が良いと思う。

■次回までの課題
StandUp修正。